株式市場が急落すると、多くの投資家が不安から売却を急ぐ一方で、落ち着いて買いを入れているように見える投資家もいます。この違いは、暴落が起きたその瞬間の判断力の差というより、暴落が起きる前にどれだけ準備をしていたかの差によるところが大きいとされています。今回は、暴落局面で慌てないための事前準備という考え方を整理します。なお、暴落時に買いを入れることが常に正しい選択とは限らず、状況によってはあえて動かないという判断も含め、投資行動の適否は個々の状況によって異なる点にあらかじめご留意ください。
暴落時、多くの人が動けなくなる理由
株価が急落すると、「まだ下がるかもしれない」という恐怖から、多くの投資家は動けなくなりやすいとされています。何を、どのような基準で買えばよいのかを暴落が起きてから考え始めると、恐怖心と判断の複雑さが重なり、結局動けないまま局面が過ぎてしまうことも少なくありません。
一部の投資家が動じずにいられる理由:事前準備という視点
一方で、暴落局面でも比較的落ち着いて行動できる投資家は、暴落が起きる前の段階で「自分がどの企業に投資したいか」をある程度固めているとされています。相場が平穏なうちに考えをまとめておくことで、実際に急落が起きたときには「決めていた通りに動く」だけで済み、恐怖心に判断を左右されにくくなるという考え方です。
あらかじめ「買いたい企業リスト」を作っておく
具体的な準備の一つとして、平常時から「この企業の事業内容や成長性を理解しており、株価が下がった場面があれば検討したい」という企業をいくつか考えておくという方法があります。値動きだけを見て「なんとなく良さそう」で選ぶのではなく、事業内容を自分なりに理解し、長期的に応援したいと思えるかどうかを基準にする、という考え方です。例えば仮想の例として、A社の事業内容や財務状況を平常時に確認し、「株価が大きく下がる局面があれば検討したい企業」としてリストに加えておく、といった準備が挙げられます。
資金面の準備も欠かせない
買いたい企業を決めていても、実際に急落局面で買うための余裕資金がなければ実行できません。投資に回せるお金の考え方を踏まえ、平常時から一定の余裕資金を確保しておくことも、事前準備の重要な一部とされています。
この考え方にもリスクがある
この方法は「暴落時に買えば必ず利益が出る」ことを保証するものではありません。あらかじめ検討していた企業であっても、下落の理由によっては業績が本当に悪化しているケースもあり、株価がさらに下落を続ける可能性もあります。「応援したい」という気持ちだけで冷静な分析を欠いたまま買い増しを続けると、根拠のないナンピンと同様のリスクを抱えることにもなりかねません。暴落時の心構え全般については相場急変時の心構えもあわせてご確認ください。
まとめ
暴落局面で落ち着いて行動できるかどうかは、暴落が起きた瞬間の判断力よりも、平常時にどれだけ準備をしていたかに左右されるとされています。買いたい企業をあらかじめ考えておくこと、資金面の余裕を確保しておくことは有効な準備の一つですが、これらを実行すれば必ず利益が出るというものではなく、下落の背景を冷静に見極める姿勢もあわせて必要です。






























