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「下がったら買う」だけが正解ではない?順張りと逆張り、それぞれの考え方

株価が下落すると「割安になった」と感じて買いたくなる一方、上昇している株には「もう高いのでは」と感じて手を出しづらくなる、という心理を持つ方は多いのではないでしょうか。今回は、こうした「逆張り」的な発想と、勢いの方向に乗る「順張り」という発想、それぞれの考え方と注意点について整理します。

「下がったら買いたくなる」逆張り思考

値下がりした株を「安くなったから買い時」と捉える考え方は「逆張り」と呼ばれ、多くの個人投資家にとって直感的に受け入れやすい発想とされています。以前の高値を基準にして「あの頃より割安だ」と感じるのは、最初に見た価格を基準点にしてしまう「アンカリング効果」とも関連するとされ、値下がりの背景(業績悪化等)を十分に確認せずに「安いから」という理由だけで買ってしまうと、その後さらに下落するケースもあります。

勢いの方向に乗る「順張り」という発想

これに対して、「今、株価が上昇に向かっているか、下落に向かっているか」という勢いの方向を確認し、その方向についていく考え方を「順張り」と呼びます。天井や底値を正確に予測することは難しいという前提のもとで、「今の流れがどちらを向いているか」に注目する発想です。例えば仮想の例として、A社の株価が長期の移動平均線を上回って推移している間は上昇の勢いが続いていると捉え、その勢いに乗るタイミングを探る、といった考え方がよく紹介されます。

勢いを判断する材料の一つ:信用残高

勢いの方向やその持続性を判断する材料の一つとして紹介されることがあるのが「信用残高」です。信用取引で未決済のまま残っている「信用買い残」「信用売り残」は、将来的にいずれ反対売買で決済される性質を持つとされ、その残高の大きさから将来の需給を推し量る参考情報として語られることがあります。信用残高・信用倍率の詳しい考え方や留意点は信用取引の需給から見る市場心理で解説していますので、あわせてご確認ください。

順張りにもリスクがある

順張りの発想にも注意点があります。上昇の勢いを確認してから乗る以上、株価が既にある程度上昇した後で買うことになりやすく、その後トレンドが転換した場合には高い価格で買ってしまうリスクがあります。また、「勢いが続いている」と判断する基準(移動平均線、信用残高等)はいずれも過去のデータにもとづく後追い型の情報であり、転換点を事前に正確に示すものではありません。順張り・逆張りのどちらであっても、値動きの根拠を伴わない思い込みで判断すると、想定外の損失につながる可能性があります。

どちらが優れているという話ではない

順張り・逆張りは、どちらか一方が常に優れているというものではなく、市場環境や個別銘柄の状況によって機能しやすい場面が異なるとされています。明確なトレンドが続く相場では順張りが意識されやすい一方、行き過ぎた売られすぎ・買われすぎの局面では逆張り的な発想が語られることもあります。重要なのは、どちらの発想で判断するにせよ、その根拠(勢いの方向、需給データ、業績動向等)を自分なりに確認したうえで判断する姿勢です。

まとめ

値下がりした株を「割安」と捉える逆張り思考は直感的に受け入れやすい一方、値動きの背景を確認しないまま判断すると危険な面もあります。勢いの方向に乗る順張りという発想は、その一つの補完的な視点として紹介されることがありますが、こちらにも転換点での乗り遅れリスクがあります。いずれの考え方も将来の株価を保証するものではなく、複数の情報を組み合わせて総合的に判断する姿勢が大切です。

本記事は株式投資における順張り・逆張りという考え方に関する一般的な解説を目的とした情報提供であり、特定の銘柄・売買タイミングを推奨・勧誘するものではありません。本文中の値動きの例はすべて説明のための仮想例であり、実在の企業・銘柄とは関係ありません。移動平均線・信用残高等の情報は過去のデータにもとづく参考情報であり、将来の株価の方向性を保証するものではありません。投資には元本割れを含む価格変動リスクがあります。投資判断は必ずご自身の責任と裁量で行ってください。(株式会社トリロジー 近畿財務局長(金商)第372号 投資助言・代理業 加入協会:一般社団法人資産運用業協会)



※ 本記事は特定銘柄の推奨や売買を勧誘するものではなく、情報提供のみを目的としています。投資判断は必ずご自身で行ってください。

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