2026年6月、タクシー配車アプリ「GO」を運営するGO株式会社(581A)が東証グロース市場に上場し、その年最大規模のIPOとして話題になりました。上場から3ヶ月あまりが経過した今回は、IPOの内容と上場後の株価の動き、9月に発表された自動運転タクシー関連の提携ニュースをあわせて振り返ります。
GO株式会社はどんな企業か
GO株式会社は、タクシー配車アプリ「GO」を運営する企業です。2020年にサービスを開始し、東京都・大阪府など主要5都府県の配車アプリ利用率でトップシェアを持つとされています。月間アクティブユーザー数は約312万人規模で、国内最大級のタクシー配車プラットフォームです。
2026年最大規模だったIPOの中身
GOは2026年6月16日に東証グロース市場へ上場しました。公開価格は1株2,400円(想定時価総額約1,864億円)、上場日につけた初値は2,910円と、公開価格を21.3%上回りました。既存株主による売出しが中心の案件でしたが、海外投資家からの引き合いも強く、機関投資家の投資表明も伝えられるなど関心の高いIPOとなりました。
上場直前に発表された業績
上場に際して開示された2026年5月期の連結業績は、売上高414.46億円(前期比31.8%増)、営業利益70.41億円(同158.1%増)、純利益は64億円程度の見通しとされ、増収増益基調でした。公開価格ベースの予想PERは約29.1倍とされています。
| 項目 | 2026年5月期(前期比) |
|---|---|
| 売上高 | 414.46億円(+31.8%) |
| 営業利益 | 70.41億円(+158.1%) |
| 純利益(見通し) | 64億円程度 |
| 公開価格ベース予想PER | 約29.1倍 |
上場後3ヶ月の株価推移
2026年9月25日時点の株価は3,240.0円(前日比▲85.0円、▲2.56%)で、公開価格の2,400円と比べると3ヶ月あまりで約35%高い水準にあります。8月下旬から9月上旬にかけては、出来高を伴う値動きが目立つ場面もありました(8月27日は前日比206%増、9月2日は同59%増の出来高)。なお、目論見書に記載のロックアップ期間は原則として上場から180日間、すなわち2026年12月12日までとされており、この解除時期には需給面の変化が意識されやすい点に留意が必要です。ロックアップ解除が実際の株価にどう影響しうるかについては別記事の事例分析もご参照ください。実際の最新チャートはTradingViewの銘柄ページでご確認いただけます。
Waymo・日本交通との自動運転タクシー提携
2026年9月15日、GOは米Waymo・日本交通との3社で、東京における自動運転タクシーの商用化に向けた戦略的パートナーシップに合意したと発表しました。2027年中に東京都内で段階的に100台規模の完全無人タクシー(レベル4)を運行することを目指すとされ、初期車両にはジャガーの電気自動車「I-PACE」にWaymoの自動運転システム「Waymoドライバー」(第5世代)を搭載する計画です。GOとWaymo両方のアプリから配車できるようになる想定とされています。両社は2024年12月から提携関係にあり、2025年からは日本交通の乗務員が同乗する形で都内7区の公道試験走行を続けてきた経緯があります。なお、上記の車両規模・時期はあくまで発表時点の計画であり、規制対応や実証の進捗次第で今後変更される可能性があります。
注目したいリスク要因
- ロックアップ解除に伴う需給変化:2026年12月12日に180日ロックアップが解除される予定で、既存株主の売却により需給が緩む可能性があります。
- 自動運転タクシーの実現時期・規模は計画段階:2027年中に100台規模とされていますが、規制対応や実証の進捗次第で計画が変更される可能性があります。無人タクシーが直ちに収益に大きく寄与するとは限りません。
- 上場来の株価上昇によるバリュエーションの高さ:初値・現在値とも公開価格を大きく上回っており、既に相応の期待が株価に織り込まれている可能性があります。
- 配車アプリ市場の競争環境:タクシー配車アプリ市場には複数の競合サービスが存在し、シェアや収益性が競争環境の変化に影響を受ける可能性があります。
まとめ
GOは2026年の国内最大級IPOとして高い注目を集め、上場後も公開価格を上回る水準で推移しています。9月に発表された自動運転タクシー分野での提携拡大は中長期の成長ストーリーとして注目される一方、12月に予定されるロックアップ解除や、無人タクシーの実現時期に関する不確実性など、確認しておきたい点も残ります。今後の月次データや自動運転関連の進捗を継続的に確認していくことが重要です。





























