金融情報サイト「みんかぶ」を運営するミンカブ・ジ・インフォノイド(4436)の株価がストップ高となりました。完全子会社のライブドアをSBIグループへ譲渡すると発表したことを受けたもので、譲渡による特別利益発生への期待感に加え、NTTデータが筆頭株主となる予定であることや、3社による金融データ・AIサービスの共同展開も材料視されました。今回は、取引の内容と株価の動きを整理します。
ミンカブ・ジ・インフォノイドとはどんな会社か
ミンカブ・ジ・インフォノイドは、東証グロース市場上場の企業で、個人投資家向け金融情報サイト「みんかぶ」の運営を中核としつつ、総合インターネットメディア事業を手掛ける子会社ライブドアも傘下に持ってきました。ライブドアは、同社の連結売上高の約半分を占め、利益面でも一定の規模(2026年3月期売上高46億6,500万円、営業利益4億200万円)を有する事業でした。
ライブドア譲渡の概要
2026年9月17日、ミンカブは完全子会社ライブドアの全株式(1,099株、議決権100%)をSBIホールディングスグループへ譲渡することで合意したと発表しました。主な条件は以下の通りです。
- 譲渡価額:75億円(予定)
- 株式譲渡契約締結:2026年11月中旬(予定)
- 臨時株主総会:2026年12月初旬(予定)
- 譲渡実行:2026年12月下旬(予定)
ミンカブは、譲渡で得る資金をグループの借入金全額返済に充当し、財務健全性を高めたうえで、金融データ・コンテンツ、AI・DXソリューション、個人投資家との接点を生かした「金融ソリューション事業」へ経営資源を集中させる方針としています。
NTTデータ・SBIとの3社提携
同日、ミンカブ・NTTデータ・SBIホールディングスの3社は、金融領域における新サービスの企画・開発・提供や、金融機関・金融事業者のDX支援の高度化を目的とした業務提携契約も締結したと発表しました。取引完了後、NTTデータは既存株主からの追加株式取得を通じて議決権の16.41%を保有する筆頭株主となり、SBIは8.04%を保有する第2位株主となる見込みです。3社は、金融機関・金融事業者向けの業務高度化、営業支援AI、AIによるリサーチ・アナリスト業務の高度化等を共同で企画・開発する方針とされ、Web3金融など次世代金融インフラの検討も含まれるとされています。
株価はどう動いたか
2026年9月17日のミンカブ株は、前日比+80円(+19.05%)のストップ高となる500円で取引を終えました。譲渡による特別利益発生への期待感に加え、NTTデータ・SBIという大手2社との資本・業務提携が今後の事業展開の後押しになるとの見方が買いを集めたとみられます。
留意すべきリスク要因
今回の取引には、好材料だけでなく留意すべき点もあります。ライブドア事業は、ミンカブの連結売上高の約半分を占め、営業利益も4億円超と一定の規模があった事業であり、譲渡が完了すれば、同社の事業規模自体が大きく縮小することになります。譲渡で得られる75億円という金額はあくまで譲渡対価(グロス)であり、実際に計上される特別利益の具体的な金額は、本記事執筆時点では開示されていません。また、株式譲渡契約の締結は2026年11月中旬、臨時株主総会は12月初旬を予定しており、本記事執筆時点(発表直後)ではまだ正式な契約締結前の段階です。今後の手続きの進捗や、譲渡後の「金融ソリューション事業」への集中がどの程度の増収・増益につながるかは、続報を確認する必要があります。
まとめ
ミンカブ株は、子会社ライブドアのSBIグループへの譲渡(対価75億円)と、NTTデータ・SBIとの3社提携発表を受けて2026年9月17日にストップ高となりました。譲渡による特別利益期待や大手2社との提携は好材料である一方、ライブドア事業は売上高の約半分を占めていた主力事業であり、譲渡後は事業規模が大きく縮小する点や、正式契約・株主総会がまだ先である点には留意が必要です。今後の適時開示や、金融ソリューション事業への集中がどのような成果につながるか、継続的に確認していくことが大切です。






























