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欧州株価指数EURO STOXX 50、VWが史上初の除外|AI・クラウド需要で復帰するノキア

欧州の主要株価指数「EURO STOXX 50」の構成銘柄が入れ替わり、自動車大手のフォルクスワーゲン(VOW3が1998年の算出開始以来初めて除外される一方、通信機器大手のノキア(NOKがわずか1年で指数に復帰することになりました。今回は、指数算出会社STOXXの発表内容と、両社の近況を整理します。

EURO STOXX 50とはどんな指数か

EURO STOXX 50は、指数算出会社STOXXが算出する、ユーロ圏の主要企業50銘柄で構成される株価指数です。業種を代表する大型株が採用されており、欧州株全体の動向を示す代表的な指数の一つとして、投資信託やETFのベンチマークにも広く使われています。構成銘柄は定期的な見直し(レビュー)により入れ替わり、STOXXの発表によると、今回の変更は2026年9月21日の欧州市場取引開始時に実施される予定です。

フォルクスワーゲン、指数開始以来初の除外

フォルクスワーゲンは、EURO STOXX 50が1998年2月に算出を開始して以来、初めて構成銘柄から除外されることになりました。背景として報じられているのは以下のような点です。

  • 2026年の年初来株価は約27〜29%下落(TradingView上の年初来騰落率でも28.83%安を確認)。
  • 中国市場での販売台数が約26%減少。
  • 上半期の営業利益率が4.2%から3.8%へ低下。
  • 最大10万人規模の人員削減を検討しているとされる。

欧州の自動車業界は、中国メーカーとの競争激化やEVシフトへの対応コストなど構造的な課題を抱えており、フォルクスワーゲンの今回の指数除外は、こうした業界全体の厳しい環境を象徴する出来事と受け止められています。

ノキア、1年ぶりの復帰

一方、フィンランドの通信機器大手ノキアは、2025年に一度指数から除外されていましたが、今回わずか1年で復帰することになりました。報道によると、AI・クラウド関連需要を追い風とした事業成長が主な要因とされています。

  • 第2四半期の売上高は前年同期比8%増。
  • AI・クラウド関連顧客向け売上高は前年同期比105%増加。
  • 光ネットワーク部門が20%増、IPネットワーク部門が16%増。

かつて携帯電話端末事業のイメージが強かったノキアですが、近年はデータセンター向けの光・IPネットワーク機器や通信インフラ事業へと軸足を移しており、生成AIの普及に伴うデータセンター投資拡大の恩恵を受けている構図がうかがえます。

その他の入れ替え銘柄

今回の定期見直しでは、フランスのエネルギー大手エンジーが新規採用される一方、オランダの情報サービス企業ウォルターズ・クルワーが除外される予定です。指数の入れ替えは、単一のセクターだけでなく複数業種にまたがって実施される点にも留意が必要です。

投資家として押さえておきたい視点

株価指数からの除外・組み入れは、それ自体が企業の将来性を断定するものではありません。除外は当該銘柄を保有する指数連動型ファンド(ETF等)による機械的な売却圧力につながる一方、組み入れは買い需要につながるとされていますが、実際の株価は個別企業の業績・事業環境によって大きく左右されます。フォルクスワーゲンについても、人員削減などの構造改革が奏功すれば評価が見直される可能性はありますし、ノキアについても、AI・クラウド関連需要の拡大が今後も続くとは限りません。指数の入れ替えというニュースだけで一方を悲観・他方を楽観するのではなく、各社の決算内容や事業環境を継続的に確認していく姿勢が大切です。

なお、フォルクスワーゲン・ノキアはいずれも国内の証券会社を通じて外国株として取引できる場合がありますが、為替リスクや取引時間・手数料体系が国内株と異なる点にご注意ください。取引の可否・条件は口座をお持ちの証券会社にご確認いただくことをおすすめします。また、本記事で掲載しているノキアのチャートリンクは、日本の投資家に馴染みのあるNYSE上場ADR(NOK)を参考情報として示したものです。EURO STOXX 50の構成銘柄そのものはヘルシンキ証券取引所上場株であり、ADRとは株数比率・配当課税等の違いから値動きが完全には一致しない場合がある点にご留意ください。

まとめ

EURO STOXX 50は2026年9月21日付で構成銘柄を見直す予定であり(本記事公開時点で同日を過ぎている場合は、既に実施済みの内容としてご覧ください)、フォルクスワーゲンが指数開始以来初めて除外される一方、ノキアがAI・クラウド需要を背景とした成長を評価され1年ぶりに復帰します。エンジーの新規採用、ウォルターズ・クルワーの除外も合わせて実施される見込みです。指数の入れ替えは市場からの評価の変化を反映した出来事の一つではありますが、投資判断にあたっては各社の業績・事業環境を継続的にご自身で確認することが重要です。

本記事は欧州株価指数の構成銘柄変更に関する公表情報の整理を目的とした一般的な情報提供であり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。記載した数値等は2026年9月時点で確認できた公開情報(財経新聞、TradingView等)にもとづくものであり、その後の状況変化により内容が異なる可能性があります。株式投資には元本割れを含む価格変動リスクがあり、外国株式には為替変動リスクも伴います。投資判断は必ずご自身の責任と裁量で行っていただき、最新の情報は各社の公式発表・お取引の証券会社等でご確認ください。(株式会社トリロジー 近畿財務局長(金商)第372号 投資助言・代理業 加入協会:一般社団法人資産運用業協会)



※ 本記事は特定銘柄の推奨や売買を勧誘するものではなく、情報提供のみを目的としています。記事内で言及した企業について、筆者または当社が保有している場合がありますが、利益相反防止の観点から、執筆内容は公正・中立性を保つよう配慮しております。投資判断は必ずご自身で行ってください。

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