
【6479】ミネベアミツミ 週足3年・徹底分析レポート(2025年7月28日時点)
目次
- 1. ファンダメンタルズ分析
- 2. カタリスト分析
- 3. チャートの概要
- 4. テクニカル要素の分析
- 5. 今後の判断材料
- 6. テクニカル指標まとめ
- 7. 業績予測
- 8. 上昇・下落の確率予測
- 9. 最終投資判断
1. ファンダメンタルズ分析
- 2025年3月期は売上高1兆5,227億円、営業利益944億円、親会社帰属利益594億円といずれも増収増益で過去最高を更新。
- 粗利率は15%強、営業利益率約6%と、グローバル部品企業としては良好な水準。
- 自己資本比率46.9%、ネットD/E比率0.53、負債健全性も十分。
- 配当性向は約22%で持続可能な還元政策を継続。
- モーター・精密部品・電子デバイス・ライティング等の複数事業で成長持続。
- 海外売上比率77.9%とグローバル展開が際立つ。
- ROE 8.2%、PER 15.05倍(業界標準や過去平均と比較してやや割安〜適正水準)。
2. カタリスト分析
- MA(合併・買収)や大型設備投資によるシナジー創出、およびロボット・EV関連など新領域強化が今後の材料。
- 先端半導体・自動車部品・医療関連といった高付加価値分野への進出が今後の収益拡大ドライバー。
- AI・IoT需要増大や円安継続、各国景気・サプライチェーン回復など外部環境も一定の追い風。
- 一方で、地政学的リスクや為替変動・原材料高騰、米中摩擦、不況懸念など不透明要素も。
- 直近材料としては、8月5日の決算発表内容や通期業績見通し上方修正への注目が高い。
3. チャートの概要
- 2023年~2024年前半は2,400~3,000円で高値レンジを継続し、2025年1月高値2,589円をつけて以降は下落基調。
- 2025年4月9日には年初来安値の1,775円を記録。直近は2,200円付近で下げ止まり、やや反発局面。
- ここ数か月は2,200~2,400円のレンジ相場が続くが、出来高減少傾向でトレンドの明確感は低い。
- 週足ベースでみると移動平均線を大きく割っていたが、現在はやや上向き転換の兆しもある。
4. テクニカル要素の分析
- 週足でみると25週・52週移動平均線近辺で推移し、方向感は弱い。
- RSIは55〜65付近でやや中立〜上値伸長途上。ただし直近でやや高止まり。
- MACDは弱含みからゴールデンクロスの初動サインも見えるが、出来高の裏付け乏しい。
- 出来高自体は減少トレンドで急騰継続へのエネルギー不足。
- ストキャスティクス(Slow)は70%前後でやや買われ過ぎ圏。
- 直近サポートは2,200円、レジスタンスは2,400円・2,500円。
5. 今後の判断材料
- 第1四半期決算と通期見通し&新規大型案件・戦略提携などの発表有無。
- 為替(特にドル・円相場)動向と米中関係など海外リスク要因。
- ロボット・EV・自動運転・生成AIなど新産業テーマでの受注強化が確認されるか。
- 部品業界全体の需給、ライバル他社の決算・材料も影響度大。
6. テクニカル指標まとめ
指標名 | 最新値/判断 |
---|---|
PER | 15.05倍(やや割安〜中立) |
PBR | 1.20倍(適正圏) |
ROE | 8.2%(部品業界で標準的) |
配当利回り | 2.03%(安定) |
RSI(週足) | 約60%(やや中立〜警戒) |
ストキャス | 約70%(やや過熱感) |
25週線 | 2,350円 ※現状やや下回り |
サポート | 2,200円 |
レジスタンス | 2,400円、2,500円 |
7. 業績予測
年度 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 |
---|---|---|---|
2024年3月期 | 1兆4,023億円 | 736億円 | 540億円 |
2025年3月期 | 1兆5,227億円 | 944億円 | 594億円 |
2026年3月期(会社予想) | 1兆5,000~1兆5,300億円(レンジ) | 910~950億円 | 580~600億円 |
- 2025年まで増収増益ペース、2026年も微増傾向の堅調予想。
- 外部環境悪化や設備投資負担等には留意。
8. 上昇・下落の確率予測
- 短期的には反発トレンドが始まりつつあるが、2,400円超えの目先レジスタンスを明確突破できる根拠は弱く、横ばいまたはやや調整の可能性が依然として高い。
- 今後1~3ヶ月の下落確率55~60%、上昇確率は40~45%程度のイメージ。
- 目先は2,200円割れの場合の失望売りに要注意。一方、2,400円・2,500円突破で新たな上昇波動も。
- 全体としてはファンダメンタルズ、チャートとも「反転して下落・もしくはレンジ推移」の可能性がやや優勢。
9. 最終投資判断
- 現状の業績と市場環境、テクニカル状況を総合すると「慎重な押し目買い」か「様子見」が妥当。
- 2,200円付近で下げ止まり反発継続なら分散購入戦略、2,400~2,500円を明確ブレイクすれば流れ転換も想定。
- 下落局面では2,000円を下抜けないか注視。また突然の好材料(業績上方修正等)が出れば反転急騰も。
- 長期投資は堅調成長とグローバル展開による安定性を活かし、押し目買い主体の戦略でOK。
※本レポートは直近の決算・株価・アナリスト見通しなど最新の公開情報に基づき作成していますが、投資判断はご自身の責任で行ってください。