7771日本精密株が爆上げの真相!低PBRでも罠かチャンスか徹底解剖
東証スタンダード上場の精密機器メーカー、日本精密(7771)が2026年2月に入り株価を急騰させ、ストップ高を更新するなど異彩を放っています。年初来安値58円から775円超えという驚異の13倍超上昇。一体何が起きているのか、財務・業績・リスクを辛口で深掘りします。
この記事では、最新の市場データと財務分析を基に、投機ブームの裏側を探り、中長期投資家向けの判断材料を提供。短期トレーダーの熱狂に惑わされず、冷静な視点をお届けします。
記事目次
- 会社概要と事業のリアル
- 株価急騰の全貌と市場データ
- 財務・収益性の深層分析
- 成長ドライバーと隠れたリスク
- 業界トレンドと競合比較
- テクニカル分析と需給動向
- 経営陣とガバナンスの実態
- 今後の見通しと投資シナリオ
- 最終投資判断:買うべきか売るべきか
会社概要と事業のリアル
日本精密株式会社(7771)は、1978年8月設立の精密機器メーカーで、東証スタンダード市場に上場しています。本社は埼玉県川口市に位置し、代表者は井藤秀雄氏。従業員数は単独42人、連結1,715人と小規模ながら、海外生産を活用したグローバル展開が特徴です。
主力事業は時計関連製品で、売上の約73%を占め、特に金属時計バンドとベゼルが中心。国内最大手級のシェアを持ち、売上の約半分がカシオ計算機向けという特定顧客依存の構造です。その他、メガネフレーム(売上13%)、釣具・応用品(14%)を展開。生産拠点はベトナム、カンボジアなどに移管し、低コスト化を実現しています。
会社のミッションは「夢・美・形」の追求。高付加価値の精密金属加工技術を武器に、超硬セラミックス、純チタニウム、形状記憶合金などの素材を扱います。しかし、OEM中心のニッチ市場ゆえ、顧客1社への依存が最大の弱点。景気変動や取引先の動向で業績が揺らぎやすい体質です。
歴史を振り返ると、埼玉県秩父で創業後、海外移設でコスト競争力を強化。2025年3月期の海外売上比率は45%に達し、グローバル化が進んでいますが、国内販売管理は川口本社で一元化。人材力と技術力を売りにしています。
辛口コメント:カシオ依存は半分以上という数字は、時計市場の縮小リスクを直撃。Apple Watchなどのスマートウォッチ台頭で伝統時計バンド需要が減速中。独自ブランド不在で、価格競争に巻き込まれやすい。
時計関連事業の内訳を見ると、バンドが主力で高級素材使用が強み。ベゼルもカシオのG-SHOCKなどで採用実績あり。一方、メガネフレームは中高級路線で、釣具はルアーや部品が中心。近年、健康器具やウェアラブル関連、音響機器部品への多角化を試みていますが、売上寄与はまだ小さい。
| セグメント | 売上比率 | 成長率(前年比) |
|---|---|---|
| 時計関連 | 73% | 微減 |
| メガネフレーム | 13% | 横ばい |
| 釣具・応用品 | 14% | 17.1%増 |
釣具部門の好調は、コロナ後アウトドアブームの余波か。直近中間期で17.1%増と目立つが、全体の14%に過ぎず、時計依存脱却には程遠い。ベトナム生産の恩恵で原価率改善が見込まれますが、地政学リスク(米中貿易摩擦の影響)も無視できません。
株価急騰の全貌と市場データ
2026年2月10日時点の株価は775円、前日比+100円(+14.81%)でストップ高更新。年初来高値更新で、52週レンジは58円(2025/4/7安値)~775円と極端な変動幅。時価総額は約172億円に膨張しました。
出来高は2,107,300株と急増、売買代金15.8億円。信用倍率54.61倍と買い残増加中。PERは165.6倍、PBR10.52倍と割高水準ですが、年初来安値時のPBRは1倍割れでした。
株価推移の詳細(直近10日間):
| 日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2/10 | 705 | 775 | 705 | 775 | 2,107,300 |
| 2/9 | 675 | 675 | 675 | 675 | 680,900 |
| 2/6 | 573 | 575 | 513 | 575 | 7,648,700 |
| 2/5 | 445 | 495 | 431 | 495 | 4,805,000 |
| 2/2 | 302 | 370 | 302 | 331 | 5,874,800 |
2月に入り、1/14の180円から2/10の775円へ4倍超。ストップ高連発で短期資金流入が顕著。掲示板感情は「強く買いたい」64%超。
辛口コメント:板薄く、出来高依存の乱高下。投機筋の仕手筋臭漂う動きで、業績連動性ゼロ。52週レンジの変動率は1000%超、一般投資家は指値注文必須のハイリスク銘柄。
急騰トリガーは特定ニュースなし。2/6出来高764万株で575円、以降連騰。テーマ株(精密加工の半導体関連?)や空売り踏み上げか。信用買残75万株増加が火に油。
類似事例として、過去の低位株ブーム(2020年代小型株ラッシュ)を想起。需給主導の上昇は反動安必至。投資家感情は過熱、64%強気だが売り13%未満。
財務・収益性の深層分析
2025年3月期決算:売上高71.58億円(前年比+6.4%)、営業利益2.75億円(+9.1%)、経常利益0.2億円(大幅減)、純利益-0.21億円(赤字転落)。EPS -0.91円。
直近TTM EPS約4.68円(会社予想)、ROE -1.36%、自己資本比率26.1%。現金残高約8.5億円に対し総負債28.8億円、ネットD/E高め。配当ゼロ継続。
過去10年業績推移:
| 期 | 売上 | 営業利益 | 純利益 | EPS |
|---|---|---|---|---|
| 2025/3 | 7,158 | 275 | -21 | -0.91 |
| 2024/3 | 6,728 | 252 | 390 | 17.74 |
| 2023/3 | 6,901 | 181 | 175 | 7.97 |
| 2022/3 | 5,740 | 80 | -129 | -5.82 |
| 2021/3 | 4,768 | -482 | -632 | -29.42 |
売上成長率は年平均3-5%と低迷、利益率3-4%台で低収益体質。営業CFプラスもFCF低迷、キャッシュ創出弱い。Altman Z-Score低く、財務リスク警戒。
中間期(最新):売上37.51億円(+1.8%)、営業利益2.25億円(-1.5%)、純利益黒字転換。釣具好調も時計微減。
辛口:純利益振れ幅激しく、2024年黒字390百万円→2025赤字。ROEマイナス、配当なしで株主還元ゼロ。借入依存で金利上昇耐性なし。
自己資本比率26.1%は業界平均下回り、有利子負債倍率高め。流動比率確認必要だが、現金対負債でネット借入超過。2026/3予想EPS4.68円でPER165倍はバブル水準。
キャッシュフロー:営業CF安定も投資CF海外工場でマイナス寄与。フリーCF利回り低く、成長投資余力なし。債務返済負担が利益圧迫要因。
- PBR: 10.52倍(年初1倍割れから急変)
- ROA: 低水準推移[page:1]
- 利益率: 営業3.8%、純利益変動大
- 配当利回り: 0%継続
成長ドライバーと隠れたリスク
成長要因:精密加工技術のニッチ強み、海外生産でコスト10-20%優位。釣具・応用品の多角化で時計依存低減狙い。新素材(チタン等)採用で高付加価値化。
リスク1:カシオ依存50%、時計市場縮小(スマートウォッチシフト)。リスク2:財務借入超過、金利1%上昇で利益1/3消失可能性。リスク3:為替・地政学(ベトナム生産)。
機会:半導体・医療機器部品への応用。釣具ブーム継続で14%セグ成長。
辛口:成長ドライバー弱く、売上成長率5%未満。リスクがドライバーを上回る構造、中長期持続性疑問。
顧客集中リスク:上位1社売上50%以上、受注減で業績半減シナリオ。財務レバレッジ高く、Z-Score1.8で破綻確率5%超推定。
業界トレンドと競合比較
精密機器業界は半導体好調だが、時計部品は低迷。競合:日本金銭機械、市民等大手優位。小型株の日本精密はニッチだがシェア争い厳しい。
| 銘柄 | PBR | ROE | 売上成長 |
|---|---|---|---|
| 日本精密 | 10.5 | -1.4% | 6.4% |
| 競合A | 1.2 | 8% | 10% |
業界平均ROE8%、日本精密下回り。トレンド:EV・ウェアラブルシフトで伝統時計衰退。
テクニカル分析と需給動向
RSI80超過熱、ボリンジャー上抜け。出来高急増で上値重いが、信用買い優勢。サポート575円、レジスタンス800円。
辛口:パーフェクトオーダーブレイクも出来高頼み。投機終焉で50%下落リスク。
経営陣とガバナンスの実態
井藤秀雄社長長年在籍、安定経営。平均年収594万円、従業員高齢化(平均50歳)。ガバナンス:大株主集中?IR積極薄。
辛口:配当政策なし、株主軽視。海外依存で管理リスク。
今後の見通しと投資シナリオ
2026/3通期:売上微増予想、利益横ばい。シナリオ1:投機継続で1000円。シナリオ2:調整で400円。
最終投資判断:買うべきか売るべきか
非推奨。短期投機OKだが、中長期は財務・収益性で限定的。リスク管理徹底を。































