
【5711】三菱マテリアル
目次
- 1. ファンダメンタルズ分析
- 2. カタリスト分析
- 3. チャートの概要
- 4. テクニカル要素の分析
- 5. 今後の判断材料
- 6. 主なテクニカル指標まとめ
- 7. 業績予測
- 8. 上昇・下落の確率予測
- 9. 最終投資判断
1. ファンダメンタルズ分析
- 自己資本比率:28.5%(業界平均以下)
- 流動比率:約129%(業界平均より低い)
- 売上高:2025年3月期1兆9,620億円、前年比増
- 営業利益:371億円(59.5%増)
- 純利益:3,400億円規模(過去3年で増加傾向)
- 成長性・効率性:成長性は抑制傾向、効率性は同業並み、財務健全性はやや課題あり
- セグメント:金属・電子材料・環境リサイクル等で構成、多軸成長
2. カタリスト分析
- 非鉄金属需要(特に銅)と価格動向が最大の業績変動要因
- 都市鉱山リサイクル事業・EV素材供給・再生可能エネルギー分野での成長期待
- 政策支援(GX政策、脱炭素)・海外金属市況・為替の影響
- 大規模M&Aや新規設備投資発表など短期トリガー
3. チャートの概要
- 2022年半ば以降急騰、2023年中頃に高値ピーク(3,000円台突破)、その後は調整局面
- 2024~2025年に2500円を中心とした横ばいレンジ&やや下落傾向
- 直近は反発局面も見られるが勢いは限定的
4. テクニカル要素の分析
- 週足では直近26週、52週移動平均線に絡む横ばい
- 13週・26週移動平均線の向きは弱含み、200週線下も意識
- RSI(週足):目先中立~過熱感は小さい(直近値 50-60%台)
- MACD:弱含み=下落モメンタム残存
- 出来高:2023年高値以降減少傾向
- オシレーター:ストキャスティクスは60~80%前後、下落警戒
- サポートライン:2,200円、2,000円
- レジスタンスライン:2,500円
5. 今後の判断材料
- 世界的な非鉄市況(特に銅)の動向次第で急変リスクあり
- 次回決算(2025/8/7)・業績ガイダンスへの注目度高
- EV・再生エネ等新規需要トレンドが持続するか
- 急激な円高・地政学的リスク等マイナス要因も想定内
6. 主なテクニカル指標まとめ
指標名 | 最新値 | 判断 |
---|---|---|
RSI(週足) | 約60% | やや中立 |
ストキャスティクス | 約80% | やや過熱・警戒 |
MACD | 弱含み | 売りシグナル維持 |
移動平均線 | – | 25週・52週線下回り、上値重い |
出来高 | 低調 | 勢い乏しい |
サポート | 2,200円 | 下抜け注意 |
レジスタンス | 2,500円 | 持続突破できるか注目 |
7. 業績予測・見通し
年度 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
---|---|---|---|
2023年 | 1,625,933百万円 | 50,076百万円 | 20,330百万円 |
2024年 | 1,540,642百万円 | 23,276百万円 | 29,793百万円 |
2025年 | 1,962,076百万円 | 37,118百万円 | 34,076百万円 |
2026年予想 | 1,870,000百万円 | 10,000百万円 | 20,000百万円 |
- 2025年3月期までは増収増益傾向も、2026年見通しは減益(営業利益▲73.1%)予想
- アナリスト平均目標株価は2,234円(現値よりやや下落予想)
8. 上昇・下落の確率予測
- 短中期での下落確率が優勢(アナリスト・AI予測とも2,200円割れを警戒との評価)
- 一週間後の値上がり確率:約50%。レンジでの一進一退傾向が強い
- テクニカル面では「売り」シグナルが優勢、中期的にも安値圏突入リスク有
- ただ、2,200円付近での下げ渋りやリバウンドも充分あり得るため急落局面でも突発的な戻りには注意
9. 最終投資判断(2025年7月時点)
- 総合的に現状では「下落の確率がやや高い」と判断します。
- 材料出尽くし感・今後業績予想の減速・テクニカル要素の悪化が要因
- 一方、2,200円前後の底値圏ではリバウンドも十分考えられ、短期需給や決算内容次第では方針転換も
- 長期では新素材分野やEV、再生エネ事業の成長トレンドに注目し押し目を長期保有戦略に活用するのも選択肢
- 目先加熱感・割高感は小さいが、底値不安が残る状況のため「慎重な押し目買い」or「様子見」が最適と考えます
- 中期的には2,000円割れがあれば分散購入、2,500円突破で一段高を狙うシナリオを想定
※本レポートは最新の公開情報・アナリスト予測等に基づいて作成されていますが、投資判断はご自身の責任で行ってください。