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【4063】信越化学工業 株価分析レポート






信越化学工業(4063)株価分析レポート【2025年7月版】

📌 目次

1. チャートの概要

信越化学工業(4063)の過去3年の日足チャートを観察すると、2023年後半から2024年末にかけて
株価は6,900円台から一時3,600円台まで下落しましたが、現在は4,650円まで回復しています。
これは明確なリバウンド局面ですが、中期トレンドが転換したかどうかはまだ確定的ではありません。

2. テクニカル要素の分析

  • 50日線が下落から横ばい・上向きに転換しつつある
  • ゴールデンクロス形成(短期線が中期線を上抜け)
  • 出来高は回復傾向だが急増は見られず
  • 直近では5,000円付近が上値抵抗線として機能

3. 今後の判断材料

  • 半導体需要の回復(特にメモリ・ロジック)
  • 5GやEV、生成AI用途でのシリコン需要増
  • 円安基調の継続(輸出に追い風)
  • 米中摩擦や地政学的リスク(供給網リスク)

4. テクニカル指標

指標 現在値 解釈
MACD +(陽転中) 上昇トレンドが始まった可能性
RSI(14) 58〜62 中立~やや過熱だが、まだ余裕あり
ボリンジャーバンド +1σ付近 バンドウォーク手前、上値余地あり
出来高 平均よりやや高い 買い圧力は健在

5. ファンダメンタルズ分析

  • 時価総額: 約7.5兆円(東証プライム上位)
  • PER: 約12〜13倍(適正)
  • PBR: 約2.0倍(製造業としてはやや高い)
  • ROE: 約15%以上(極めて優良)
  • 自己資本比率: 80%以上(財務優良)
  • 配当利回り: 約2.3%(安定配当)

信越化学は半導体シリコンウエハの世界最大手であり、景気敏感セクターではあるものの、
技術力・収益性・財務の三拍子が揃った日本屈指の優良企業です。

6. カタリスト分析(株価を動かす要因)

ポジティブ要因 ネガティブ要因
  • 半導体市況の本格回復(TSMC・Intel増産)
  • 円安基調(1ドル=160円)
  • 高収益体質と高ROE維持
  • 業績上方修正や自社株買い
  • 半導体在庫調整の長期化
  • 米中対立・規制強化
  • 地政学的リスク(台湾情勢など)
  • 高PBRに対する割高感

7. 業績予測(2025年度予想)

  • 売上高: 約2.3兆円(前年比+5%)
  • 営業利益: 約6,000億円(営業利益率:26%以上)
  • 純利益: 約4,300億円
  • ROE: 15〜17%(高水準)

世界的な半導体回復基調に乗って、業績はV字回復の見通し。

8. 上昇・下落の確率予測(テクニカル・ファンダ複合)

シナリオ 確率(主観) コメント
上昇継続(5,200円〜5,600円) 65% 出来高回復、テクニカル陽転、外部環境も追い風
横ばい推移(4,500〜4,900円) 25% 材料出尽くし、利益確定売り
反落(4,000円以下) 10% 市況悪化、米中対立の深刻化

9. 最終投資判断

信越化学は、世界トップレベルの技術力と財務健全性を持つ優良企業であり、現在の株価水準は
過度な下落からの中間反発局面にあります。ファンダメンタルズ的には割高感は少なく、
今後の業績回復に市場が追随する可能性が高いです。

最終判断: 5,000円超えを明確に突破すれば「買い増し」検討余地あり。押し目買いが基本戦略。


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