
生成AI時代に注目の半導体銘柄10選(日本株版)
はじめに:生成AIと半導体の関係
ChatGPTに代表される生成AIの発展により、GPUやAIアクセラレータといった特定用途向け半導体の需要が急増しています。これを支えるのが半導体設計・製造・検査・素材などの関連企業。日本にも世界的な技術を誇る半導体関連企業が多数存在し、株式市場でも注目を集めています。
① 東京エレクトロン(8035)
半導体製造装置大手。EUVリソグラフィー向け装置やエッチング装置に強み。AI用途の高性能チップ製造には欠かせない企業。
② アドバンテスト(6857)
半導体検査装置で世界トップ。NVIDIAやAMDなどのAIチップの出荷前テストに不可欠。生成AIブームの恩恵を直接受ける銘柄。
③ レーザーテック(6920)
マスク欠陥検査装置を独占的に提供。EUVマスク向けの需要が爆発的に拡大。AI向け先端半導体製造で不可欠な装置を提供。
④ SCREENホールディングス(7735)
ウェハ洗浄装置で世界トップクラス。AI向け最先端プロセスにも対応する製造装置を提供し、高い成長が期待される。
⑤ ソシオネクスト(6526)
ファブレス半導体企業。高性能SoC(システムオンチップ)を設計。AIアクセラレータなど独自設計に強く、急成長中。
⑥ ルネサスエレクトロニクス(6723)
自動車向けマイコンやSoCに加え、AI推論用チップにも注力。M&Aで北米企業との連携も強化し、グローバル展開を拡大。
⑦ ローム(6963)
電源管理ICやSiC(炭化ケイ素)など次世代素材にも対応。AI用データセンターの電力効率化に不可欠な製品を提供。
⑧ SUMCO(3436)
半導体用シリコンウェハーで世界有数のシェア。先端プロセス用300mmウェハーの需要拡大が追い風に。
⑨ キオクシア関連:東芝(6502)
フラッシュメモリ大手キオクシアの大株主。AIデータ処理用SSD需要の増加により、間接的に成長恩恵を受ける。
⑩ 日本電子(6951)
電子顕微鏡の世界的企業。半導体の微細構造解析に不可欠で、EUV時代の検査需要を取り込む。研究用途でも生成AI支援。
まとめと投資戦略
生成AIの拡大は、従来型半導体では対応できない「演算特化型」や「省電力高性能」な次世代半導体の需要を加速させています。今回紹介した10社は、設計・製造・検査・素材と、バリューチェーン全体に関わる重要企業です。中長期的な視点でポートフォリオに組み込むことを検討する価値があるでしょう。
リスクとしては、米中対立による輸出規制、設備投資のサイクル変動、技術革新のスピードなどがあります。分散投資や定期的な見直しもおすすめです。