
日産自動車(7201)株価テクニカル&ファンダメンタル分析レポート【2025年7月版】
📌 目次
- 1. チャートの概要
- 2. テクニカル要素の分析
- 3. 今後の判断材料
- 4. テクニカル指標
- 5. ファンダメンタルズ分析
- 6. カタリスト分析
- 7. 業績予測
- 8. 上昇・下落の確率予測
- 9. 最終投資判断
1. チャートの概要
過去3年の日足チャートでは、700円台から現在の303円までの大幅下落が観察されます。
長期的な下降トレンドが形成されており、テクニカル的にはまだ「下げ止まり」の兆候が見えません。
2. テクニカル要素の分析
- 移動平均線:200日・50日ともに下向き
- ローソク足:高値切り下げ、下ヒゲ少なく、売り圧力強い
- 出来高:下値圏でやや上昇も、買い圧力の兆しは弱い
3. 今後の判断材料
- 為替動向(円安 → 輸出メリット)
- EV・電動化投資の進捗
- 中国・米国市場での販売動向
- ルノー連携後の企業戦略の透明性
4. テクニカル指標
指標 | 現在値 | 解釈 |
---|---|---|
MACD | -4.21 | デッドクロス継続中(下降圧力) |
RSI(14) | 32.5 | 売られすぎ寸前、だが買いシグナルは未発生 |
ボリンジャーバンド | 下限接触 | 過熱感あり、ただし収束気配はなし |
VWAP | 約303円 | 売られすぎ状態 |
5. ファンダメンタルズ分析(2025年7月時点)
- 時価総額: 約1.4兆円(割安圏)
- PER: 約6〜8倍(業界平均より低水準)
- EPS: -187円(最低水準)
- PBR: 0.4〜0.5倍(解散価値以下)
- 自己資本比率: 約36%(やや低め)
- 営業利益率: 3〜4%(低収益構造)
- 配当利回り: 約3.5%(配当継続は評価)
財務的にはバリュー株の側面がある一方で、利益率の低さ・競争力の不安が評価を抑制しています。
過去の不祥事・ルノーとの関係・EV対応遅れが中長期の重荷となっています。
6. カタリスト分析(株価を動かす要因)
ポジティブ要因 | ネガティブ要因 |
---|---|
|
|
7. 業績予測(コンセンサスベース)
- 2025年度 売上: 約10兆円(前年比微増)
- 営業利益: 約3200億円(利益率3%)
- ROE: 0%以下で推移(資本効率は低い)
- → 増益はしているが、マーケットは評価に慎重
8. 上昇・下落の確率予測
シナリオ | 確率(主観) | 解釈 |
---|---|---|
下落継続(270円〜280円) | 65% | テクニカル・需給・モメンタム悪化 |
横ばい・反発(310〜330円) | 25% | 短期リバウンド、RSI反転など |
急反発(350円以上) | 10% | 好決算、EV関連好材料など外部要因 |
9. 最終投資判断
テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、現在の株価水準は「割安」ではあるが、市場の信頼回復には時間がかかると予想されます。
中長期的な視点で見ると配当利回りなど魅力はある一方で、短期的にはさらに下落リスクが高いと分析されます。
最終判断: 新規買いは控え、「底確認後の分割エントリー」が望ましい